2023年7月16日。
悪天候続きの間を縫うように晴れ上がった上県町井口浜海水浴場にて、300名超の人たちが浜辺に集まり、ビーチクリーンアップを実施しました。
釜山外国語大学、国際ボランティア学生協会IVUSA、対馬高校および豊玉高校の生徒、島内外問わず環境保全活動を行なっている企業団体やボランティアの方々、および対馬市環境政策課、その他多くのみなさまにご参加いただきました。
大きな流木や漁網や発泡スチロールから、マイクロプラスチックの素となるペットボトルやビニール等まで、海岸の隅々まで清掃は行われました。
その結果、回収された海ごみの量は36,000㎥以上にもなり、事故もなく無事に清掃作業は完了しました。
午後からは場所を峰地区公民館へと移し、海岸清掃を経てのワークショップが開催されました。
漂着ごみ問題について活発に意見を交換していただくことで、日韓両国の交流促進を図るとともに、対馬の漂着ごみ対策に活かしていくことを目的としたこのワークショップには、清掃作業に勤しんだ釜山外国語大学から64名、対馬高校から45名、豊玉高校から14名、IVUSAから15名、そして一般参加の方々数名がご参加くださいました。※当日数名の増減あり
自己紹介とアイスブレイク(緊張をほぐすためのコミュニケーション)の後、対馬の海ごみ事情をおさらいし、“身の回りにあるプラスチック”をテーマにグループディスカッションを行なっていきます。
身近なプラスチックを書き出し、それらがどのように扱われているか、どんなふうに処分されているかをグループ内ですり合わせ、アイデアワークとディスカッションを経てグループごとの意見を抽出します。
意見を取りまとめた後、グループごとに発表を行なっていきます。
・マイバッグの利用でプラスチックの使用率を下げ、ごみ箱の増設でより多くのごみを回収しよう。
・プラスチック製品の中には金属で代用できるものもある。便利さより環境への影響を考えよう。
・紙等の代替素材を積極的に利用し、プ
ラスチックの使用率を低減しよう。
・韓国に導入されている、ラベルのないペットボトルの販売やスマホケースを返すとポイントが付与されるシステム等を取り入れてみよう。
・プラスチックは悪ではない。向き合い方を考えよう。
・拾ったプラスチックごみを商品化し、付加価値を与えよう。
中には寸劇になぞらえた発表もあり、参加者もスタッフも目を輝かせながら拝聴させていただきました。
異なる文化圏で生活をしているからこそ交換できる新たな解釈は、双方にとって良い刺激になったようです。
たくさんの人たちが対馬の美しい海と、それを脅かす海ごみと一生懸命向かい合ったこの時間は、きっと未来へつながるチカラになると思います。来年、再来年、その翌年と、ずっと続けていく所存です。
昨日のシンポジウム含め、遠い中、お忙しい中、お集まりいただいた皆さま、誠にありがとうございました。心より感謝申し上げます。
最後に。
ディスカッションの進行を担当したカンジェこと巴山剛さん、通訳を担当した対馬市国際交流員アン・ソミンさん、お二人のおかげで良いイベントになりました。本当にありがとうございました!
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